2005年02月20日
<書評>平成三十年
堺屋太一の未来小説。
近未来の日本への警世の書。
このまま何も手を打たなければこうなってしまうよ、という
日本の将来を描いた部分と、戦国時代になぞらえた描写が面白い、
改革合戦の模様を描く。
近未来の日本への警世の書。
このまま何も手を打たなければこうなってしまうよ、という
日本の将来を描いた部分と、戦国時代になぞらえた描写が面白い、
改革合戦の模様を描く。
朝日新聞に長期連載された小説がもとになっているとのこと。
この本のポイント(読むことの効用、意義)は以下の3つではないかと思う。
>>社会に生きるもの、日本人としての問題意識をもてる。
少子高齢化と円安、インフレ、財政難。。
日本はどんなグランドデザインを描けば良いのか?
近頃、低金利を理由にマンションや土地が買いどきとうたう人たちもいるようだけど、
長期的に日本の将来を展望したら買うべきか否かの答えは自ずとわかるはずだろう。
少子高齢化などももう少なくとも10年以上前からわかっていたし、
問題提起されてきたことなのに、なぜか最近になって(昨年か)
人口減少の経済などの本がぼこぼこ売れたし、日経新聞の特集でも
これでもかってくらい多く扱われた。何を今更。
今に始まった話ではないではないかという違和感がある。
でも、やっぱり、頭ではわかっても何もできないから、
先手先手で先の手を打つことができないで、結局、
後手後手にまわるパターンを繰り返すのだろうか。
>>新しいビジネスモデルを考える上で、いろいろと示唆がある。
知価社会の到来とは、氏がいろいろな本の中でも唱えているパラダイムだけど、
それにあわせてどのような産業がおこり、どのような産業が衰退するのか。
そういったことを考える上で、豊富な具体例とまではいかないが、考える
きっかけはもらえる。
>>政治や行政に興味がわく。
本当の意味で熱くなれる政治って、少なくともぼくは知らない。
改革改革と掛け声だけで何も変わらない世界、既得権益を守るための癒着が横行する世界、
に失望しきっているわけだけど。
本来、もっと本気になれる政治ってあるはず、と気づかせてくれる。
少なくとも、ここで描かれたように、
民も官も区別なく、人材を流動化すべき、だと思う。
本質的ではない余計な描写が多いのと後半駆け足になっている点は残念。
平成三十年(上下) 堺屋太一
この本のポイント(読むことの効用、意義)は以下の3つではないかと思う。
>>社会に生きるもの、日本人としての問題意識をもてる。
少子高齢化と円安、インフレ、財政難。。
日本はどんなグランドデザインを描けば良いのか?
近頃、低金利を理由にマンションや土地が買いどきとうたう人たちもいるようだけど、
長期的に日本の将来を展望したら買うべきか否かの答えは自ずとわかるはずだろう。
少子高齢化などももう少なくとも10年以上前からわかっていたし、
問題提起されてきたことなのに、なぜか最近になって(昨年か)
人口減少の経済などの本がぼこぼこ売れたし、日経新聞の特集でも
これでもかってくらい多く扱われた。何を今更。
今に始まった話ではないではないかという違和感がある。
でも、やっぱり、頭ではわかっても何もできないから、
先手先手で先の手を打つことができないで、結局、
後手後手にまわるパターンを繰り返すのだろうか。
>>新しいビジネスモデルを考える上で、いろいろと示唆がある。
知価社会の到来とは、氏がいろいろな本の中でも唱えているパラダイムだけど、
それにあわせてどのような産業がおこり、どのような産業が衰退するのか。
そういったことを考える上で、豊富な具体例とまではいかないが、考える
きっかけはもらえる。
>>政治や行政に興味がわく。
本当の意味で熱くなれる政治って、少なくともぼくは知らない。
改革改革と掛け声だけで何も変わらない世界、既得権益を守るための癒着が横行する世界、
に失望しきっているわけだけど。
本来、もっと本気になれる政治ってあるはず、と気づかせてくれる。
少なくとも、ここで描かれたように、
民も官も区別なく、人材を流動化すべき、だと思う。
本質的ではない余計な描写が多いのと後半駆け足になっている点は残念。
平成三十年(上下) 堺屋太一