2004年11月

2004年11月29日

<書評>冒険投資家ジム・ロジャース 世界バイク紀行

バイクで世界一周したおじさんの話。
この人2周しているのだけど、1周目の方のバイクで旅した話が日経文庫になっているので、読んでみた。

ぼくがこの本を手にしたのは、村上龍が帯に「私は4回読みました」みたいな
推薦文を書いていたのに惹かれたわけでもなく、ロバートキヨサキの「金持ちお父さん」で推薦されていたからでもない。たまたま、本屋で手にとって即決、即読でした。

読み物としても充分楽しめるだけではなく、世界の見方・考え方を知る上でとても役に立つ本だと思う。
原理原則を大事にするシンプルな考え方を基本として、些事ではなく、大局に着目せよ、と教えられる。
世界の動きを見る上で原理原則と歴史から見る大きな流れ、そして、大きな変化に注目してみることの重要さを思い知らされる。そして、彼が言うには、それは徹底したハードワークがなせる業だと。

「ポートフォリオは負け犬の発想だ。自信がないから自分のシナリオのリスクばかりが目に付きひとつに賭けられない。儲かる銘柄だけに集中せよ。」

こーいうの好きです。
一見乱暴だけど、それくらい自信を持て。
それくらい自信が持てるくらい徹底的に調べろ、考えろってことだ。

世界を旅したくなる、
そして、夢を追って大きく勝負したくなる、
そんなスケールの大きな一冊。

冒険投資家ジム・ロジャース 世界バイク紀行

続編も読みたいな。
走る投資家 ジム・ロジャースの世界大発見!

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書評 

2004年11月26日

M社長との再会

元麻布のフレンチレストランにて、D社のM社長と食事をした。
G社のS社長とYさんがセットアップしてくれたのだ。4人でフランス料理と白ワインを味わう。
(* G社はぼくが昨年出向していた会社で、D社はそのときのアライアンス先だ。ぼくはこの3人に本当にお世話になった。)

「何をやってんだ??お前は?」といきなりお叱りモードでスタート。
1年ちかくご無沙汰していたので無理もないか。。本当に恐縮してしまい、少し萎縮気味だった。
その後、「マーケティングは面白いか?」とか「今の仕事は楽しいか?」などいろいろと聞かれ、最後にはサラリーマンになった、昔はもっとギラギラしていた、などと釘を刺されてしまった。

最近、ベンチャーの経営にも参加しているという話をしたら、案の定、「中途半端なことはするな」と一蹴されてしまった。そう叱られると思ったので言おうか言うまいか迷ったのだけど、最近のぼくのアクティビティではそれくらいしか特筆できるものがなく、、我慢できずに言ってしまった。

社長曰く、「トップとNo.2とは大きく違う。その違いを分かっているのか、お前は?」と。
トップに必要なのは覚悟だ。渦を巻いている混乱の中に飛び込んでいく覚悟があるかどうかだ。」
「No.2以下はコンサルタントでしかない。一歩距離を置いて逃げ道を持っている奴らと、真ん中に飛び込んで真剣勝負をしている奴とでは、成長のスピードが全然違う。あっという間に差がついてしまうぞ。」

要は、起業人を目指すのであれば、今すぐにでも自分が社長となって会社をおこせ、ということだ。

その他、いろいろとM社長の会社の現状や悩みなども聞けて、とても興味深かった。これだけ優秀な経営者でも悩むときは悩むし、苦しむのだ、ということがわかってなんだか少し安心した。

ぼくはM社長を尊敬しているし、今まで身近に出会った企業人の中で一番すごい人だと思っている。だから、ひそかに師と仰いで、何か迷いがあったり、決断に困るときには、あの人だったらどうするだろうか?などと想像してみたりするくらいだ。でも、どうも遠慮というか、恐縮というか、こちらか連絡できずにいた。多分、自分が未熟すぎて、もっとある程度同じ土俵で話ができるくらいになりたいと思っていたせいだろう。
そんなことも素直に話してみたら、「今度からは実際に連絡してみろ。」と言っていただいた。また、「おまえのことを一番よく考えているのはおれたちかもしれない」とまで言ってもらった。
ここまで自分のことを気遣って、心配してくれてとてもうれしかった。
と同時にもっともっと頑張らなければと思った。

別れたあと、帰り道、少し涙がでそうになって困った。

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プライベート日記 

2004年11月25日

<書評>隠れた人材価値

なぜ、平凡な人材で高い業績を上げることができるのか?平凡な人材でも1人1人がFullのポテンシャルを発揮することで偉大なパフォーマンスを達成できる。
これは、MckinseyのWar for Talentで示された、優れた希少人材がカギを握るという主張へのアンチテーゼだ。カリスマ、タレント性よりも価値観、ビジョンが大事だと説いたビジョナリーカンパニーにも通じるものがある。

この本の特徴は、優れた人材活用企業の実例をケース形式で記述して、読者に謎解きをさせるという趣向をこらしている点だろう。このようなアプローチは個人的に好感がもてる。本は答えではなく、あくまで考える材料だという姿勢。

そして、出てきた結論はというと、価値観と経営慣行の間の整合性・一貫性が重要である、というなんとも曖昧な抽象的な結論だったりする。

しかし、このような微妙なポイントもこの本を読み通していくつもの実例を読むことで暗黙知として自分の中に吸収されていくような気がする。

・社員をお客様よりも大事にする。
・社員を信頼して、誠意をもって話す/行動する

スターバックスなんかもまさにそうなのだけど、社員を一番大事にする会社が優れた業績をあげているという事実。
レイオフが当たり前で、株主至上主義で、雇用も流動的、といった固定観念をアメリカの企業社会に少なからず持っていたのでなかなか興味深く読むことができた。

ダグラス・マグレガー(「企業の人間的側面」)のX理論とY理論というものがあるが、基本的にY理論が実践できている企業が成功している、というのが本書の主張でもある。X理論寄りの考え・行動が少しでも出現すると、整合性・一貫性が損なわれて、次第にその企業は転落していくと。

しかし、本当にそうだろうか?文化の違い、東洋人と西洋人の考え方・思想の違いなどの話をちょうど聞いた後なので、日本ではどうだろうか??などと勘繰ってしまった。

隠れた人材価値―高業績を続ける組織の秘密 Harvard Business School Press


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書評 

2004年11月24日

<フットサル日記>気合で勝つチーム

昨日は勤労感謝の日。千住のミズノフットサルコートで大会に出る。
朝9時集合だが、珍しくほぼ時間どおりに到着。予選リーグ3試合と予選X位同士で争うX位リーグ3試合の計6試合をこなす。

結果は4勝2敗。だが、最初に2敗したため、3位リーグに進出してそこで全勝という形。まあ、確実に勝つことは大事だし、勝ち味を覚える(笑)意味でも価値ある勝利といっていいだろう。

学んだことは、2つあって。

1つは、気合が大事だってこと。1試合目は7−0で負けた(ちなみにその相手チームが全体で優勝)。全然気合が入ってなくて声も出てなかったし、あっという間に相手のペースで負けてしまった。先手先手で自信を持ちつつ、かつ慎重に相手にプレッシャーをかけることで、相手のミスを誘い、こちらのペースに持ち込む。試合運びのコントロールがとても大事だと改めて痛感した。2試合目以降は気合で押し通して、どれも良い試合だった。常に気合とモチベーションを保つ、上昇させるメンタル面での改革(笑)が必要だと。

もう1つは、靴のサイズは適切に!ってこと。
実は、メンバー(マスター)が少し大きめの新品の靴を履いて出場して、出場後、5分もしないうちに、転んで退場。足首がはれあがっていて、救急車で運ばれる始末。診断結果は骨折だったらしい。ご愁傷さまです。

次は12月5日(日)の毎年恒例の社内フットサル大会がある。
結構、燃えるんだよなぁ、これが。

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プライベート日記 

2004年11月22日

のんびり休日 -温泉街で思う観光のあり方-

土日に群馬の湯の小屋温泉に行ってきました。
久しぶりに土日に仕事とか難しいことを考えずにふにゃっとした週末を過ごした。旅館は人がいっぱいいたのに、なぜか風呂は空いていて(多分おれが入る時間がおかしな時間なのだろう、、)朝方に入った露天風呂は超気持ちぃーって感じでした。仰向けで岩を枕にして青い空とその手前に連なる山々をぼけーっと眺めてた。

たまにこうしてリラックスできるのんびり旅行の休日も取り入れようと思う。

さて、帰ってきてから、新聞に目を通してみたのだが、
日曜の日経朝刊の平成の開国という連載コラムで、眠った観光資源に外資の投資ファンドが注目している、といった記事が目を引いた。

のんびり旅行していたつもりだが、実は同じようことを旅行中に思っていたのです。廃墟のようなビルがいくつもあったりするのを見て、日本人が海外旅行に気軽に行けなかった昔の時代には、このあたりの温泉街が繁盛したのだろうなぁとしみじみ思った。日本人が行かなくなったなら、外国人を呼べばいいじゃないか?と単純に思ったり。これが日本の古き良き温泉の文化だ、と海外の人たちにもっとうまくプロデュースできないものかなと。

新聞に出ていた路面電車の例や箱根の道路の例にしても、やはりやり方が下手なだけな例って結構あると思う。


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プライベート日記 

2004年11月18日

交換あるところにマーケティングあり。

今日は会社の研修。研修など出ている場合か!と各方面から言われそうながらも強気に参加。今年最後のマーケティング研修なので、これを修了すれば社内Marketing Professionalとしてスペシャリスト認定が受けられる(別にうれしくは・・ない。)

講師は一橋のICS(International Corporate Strategy:英語のMBAのコース)で教えるA先生。ブランド論、交渉論などで有名な人。若くて気さくでおもしろい人なので、毎回昼食をご一緒する。
おかげでなんとか顔と名前を覚えてもらっている模様。いつか自分がビジネスをやるときに相談にでも行けたらいいなぁと思う。あるいは、逆に取材を受けるぐらいになりたいものである(笑)。

ちなみに、今日の内容は交渉論的なところで、いかに自分の考え・アイデアや新しいプロセス、プロダクトを浸透させるか?という内容。社会心理学的な要素も多く含み、とても興味深く聞いた。

かいつまんで言うと、社内でいろいろな部門と協力しながら仕事のやり取りをする場合、必ずそこにマーケティングが介在する余地があるのだと。コトラーいわく、Exchangeがあるところに、Marketingあり、と。
つまり、4Pや4C的な観点でアプローチを検討したり、はたらきかける対象者をセグメンテーションしたり、相手が求めるValueは何か?について分析したりと、マーケティングのテクニックはまさに使える。

ここで、興味深い話を1つ

ハーバードのケースで、Nスレ社を題材にしたこんなケースがあるらしい。
ある時期、N社は新商品を本社でまとめて管理して、Product Launchする対象Regionを勝手に決めて、そこのRegional Managerに打診する。そして、打診されたRegional Managerは自分とこの市場の状況を考えてGo/No Goを決める、という仕組みだ。
しかし、問題はNo Goを出した場合、次から新商品のLaunch対象から外れてしまうということだった。
結果、各Regional Managerが取るべく最適の選択は全てをGoして、大ヒット商品のLaunchの機会を逃さないようにすることになってしまう(部分最適)。
そうすると、実際には各市場に最適ではない商品投入もおこなわれる形となり、全体として効率が悪く、全体最適が損なわれる結果となってしまう。

この例からもわかるように、組織の中のやり取りにおいても、お互いが求める価値、達成すべき目的は何か?を常に考えて、Win-Winとなるような仕組みをちゃんと考える必要があることを示している。と同時にそのことの難しさも。。

あまり詳しく書くと見つかったときに怒られそうなので(笑)、この辺にしておこう。

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2004年11月15日

ビジネスと運動と音楽と

朝10時に起床。12時過ぎに家を出て、社長の新居兼新しい事務所のある高津へ向かう。

田園都市線の一番前の車両に乗ったので、ニコタマに停車中に多摩川の景色が目の前に見えて爽快な気分になった。次住む部屋は川とか自然がいつも見える部屋がいいかなぁとこっそり思う。

高津駅から歩くこと10分強。地理に強いという自負があるだけに、地図はプリントアウトせずに直感を信じて突き進む。一度間違えそうになるが、無事到着。我ながら自分の土地勘に感心。

I氏が先に到着。その後、M氏も到着。今日はS氏とN氏は欠席の模様。先週の初営業の感想などを交えつつ、もう一度オペレーションの見直しを中心に議論する。その他、ディスカウントプログラムのデザインやサービスエリア、集金方法などの決め事について話し合う。会計をその都度するのは面倒であるとのことからチケット制の導入を決めた。チケットのデザインはぼくが引き受ける。

15時半頃に先においとまして、渋谷に向かう。

16時から渋谷のロフト裏のTipness(ジム)へ。時間通りに到着すると、ジェリーもまもなく登場。バイク(自転車こぐやつ)を50分ほどこなす。最初の30分くらいジェリーと近況報告をしあう。そろそろ鍋パーティでもやらんとなぁという結論(笑)。

17時半頃には上がり、着替えて都立大学へ向かう。

今日はフラビオ宅にてslogan(バンド)の集まりがある。各自作曲した曲を持ち寄って、1曲バンドでやる曲を決めるという予定だが。。
実はちゃんと準備ができておらず、どうしよーかなぁと、宿題をやり忘れた子供の心境で合流。駅前で寿司とビールを買い込んで、昭和の遺物的アパート・フラビオ宅へ。

結局、誰もちゃんと曲を作ってきておらず、その場で作ることにした(予想どおりというか。。)。ふっくんがギターを弾いてAメロをさくっと作る。おっ、いいじゃんとなって確定。じゃあ、サビはぼくが作ろうということで隣の部屋に1人こもってメロディを作った。そのメロディラインをふっくんに若干修正してもらい、それを採用して無事曲らしきものが完成。
ふー。なんとかノルマ1曲は完成?かな。次回はスタジオでセッション予定。
その前にまず詞を書かないとなぁ。がんばろっと。

なかなかチームワークが良く、純粋に楽しい。この調子ならライブもそのうちできるんじゃないかと少し楽観的なことを思った。

yutaslogan at 21:15コメント(3)トラックバック(0)  このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
プライベート日記 

2004年11月13日

いよいよ営業開始

昨日、ぼくが関わっているベンチャーが遂に営業を開始した。
クリーニングと靴の修理を中心に宅配サービスをおこなう会社。
深夜26時まで営業という差別化要因があるのだけれど、最終的には
サービスの質、伝説となるような顧客重視のサービスを徹底した効率化によって低コストで提供する会社にしたいなぁと思っている。
成熟産業、衰退産業だからこそ、上手くやれば勝てる、儲かるはずだと
いう点を証明して見せたい。と同時にぼくたちマネジメントチーム、社員(まだいないけど。。)の個人的な成長にもつながればいいなぁと思っている。

ベンチャーというとハイテク・ITばかりではなく、意外とローテクな産業だって面白い。やり方・競争のルールを変えて勝負するおもしろいベンチャー企業はあらゆる産業で見られる。皆がこぞって参加するネットだとかの成長産業だよりも、あまり人が注目しない成熟産業の方が成功する可能性が高いのではと思う。

11月中はお客さんを絞り込んでテストマーケティング的に様子を見るというフェーズではあるのだけれど、初売上も計上したわけだし、期待と責任の重さを感じている。

早速、ぼく自身もサービスを利用してみて気づいたことがいくつかあり、早速社長へフィードバックして改善策を検討。机上では気づかなくても、実際に動かしてみて気づくことって多いなぁと改めて痛感した。

週末は川崎の新しい事務所にて会議予定。

yutaslogan at 00:05コメント(2)トラックバック(0)  このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
起業・経営 

2004年11月12日

ブログ開始

前々から開始しようと思っていたブログをようやっと今日から開始することにしました。livedoorなど使わずに自力でMovable Typeを使ってやろうと思っていたのですが何故か挫折。とりあえず、こちらで開始します。

主な内容はおそらく、
書評と起業関係の話が中心になると思います。
それと普通の日記も書いてみようと思ってます。


yutaslogan at 23:51コメント(0)トラックバック(0)  このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
独り言・備忘録 
Profile
伊藤 豊 スローガン株式会社 1977年11月に栃木県宇都宮市に生まれる。1996年私立開成高校卒業後、東京大学理科一類へ。文転し、文学部(行動文化学科心理学)卒業後、2000年に日本IBMに入社。システムエンジニア,関連会社にて新規ビジネス企画・プロダクトマネジャーを経て、本社のマーケティング部門にてプランニングワークに従事すると同時に、ベンチャー企業の設立に携わり、マーケティング、ウェブ系プロモーションを主に担当した後、スローガンを設立。現在に至る。 「人の可能性を引き出し 才能を最適に配置することで 新産業を創出し続ける」 スローガンGoodfindFacebookTwitterLinkedIn