2009年12月
2009年12月17日
大人げない大人になれ
成毛眞さんの「大人げない大人になれ」を読んでみた。
素晴らしいメッセージの数々。
私たちも、学生の皆さん向けにセミナーを開催し、常に、平均値のつまらない発想はするな、もっと尖がれ。変人になる努力のすすめを説いている。就職先についても、人気の有名大企業よりも、設立から年数の浅い、できあがっていない会社で、仕事が増殖するやるべき課題あふれる環境でいろいろと課題と取り組む経験をするのが、経営的能力を身につけるには一番だ、と言ってきた。
大人気ない大人とは、すなわちあまのじゃくな変人的要素をもった人。言い換えれば、平均的でつまらない優等生ではない、創造性をもった人。まさに、私たちスローガンの企業理念にある「たくましい人」に合致する。
大人げない大人になれ!
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あわせて読みたい本は、成毛さんも本書の中で紹介しているこの本。型破りな生き方、考え方を考えるための良書です。
社員をサーフィンに行かせよう―パタゴニア創業者の経営論
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素晴らしいメッセージの数々。
・創造性とは、どれだけ平均的な発想から逸脱できるかということである。
・「学生の就職人気の高い企業は危険だ」と言われることがある。(中略)私はこのジンクスを信じざるを得ない。安定した会社、入社するだけで幸せになれそうだ、などといった理由で、入社を希望するような人たちの集まる会社・業界では、今後の成長は望まれないと思ってしまうのだ。
・問題は、日本の人口動態の変化、平たく言えば、少子高齢化によって、若者が思うような仕事にたどり着くまでに期間がどんどん長くなっていることである。最近は、若者が人生に行き詰まりを感じやすくなったといわれる。この最も大きな原因は、会社でもどこでも社会全体に大量のオジサンがあふれ、若者の道の上にたちふさがっているからだと思う。彼らは、若者にそれを気づかせないために、今は我慢をする時なのだと諭しているのだ。
・私は大学を卒業した後に、自動車部品会社に就職したのだが、この会社がすごかった。まだ設立間もない時期だったので、私が入社した時点で、文科系の社員は自分と社長の二人だけ。
・この会社には3年ほど勤めたのだが、原材料の仕入れから生産そして営業、さらには経理まで、ほとんどすべての業務に携わった。この経験があったからこそ私の経営者としてのベースが作られたと、今でも感謝している。
私たちも、学生の皆さん向けにセミナーを開催し、常に、平均値のつまらない発想はするな、もっと尖がれ。変人になる努力のすすめを説いている。就職先についても、人気の有名大企業よりも、設立から年数の浅い、できあがっていない会社で、仕事が増殖するやるべき課題あふれる環境でいろいろと課題と取り組む経験をするのが、経営的能力を身につけるには一番だ、と言ってきた。
大人気ない大人とは、すなわちあまのじゃくな変人的要素をもった人。言い換えれば、平均的でつまらない優等生ではない、創造性をもった人。まさに、私たちスローガンの企業理念にある「たくましい人」に合致する。
大人げない大人になれ!
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あわせて読みたい本は、成毛さんも本書の中で紹介しているこの本。型破りな生き方、考え方を考えるための良書です。
社員をサーフィンに行かせよう―パタゴニア創業者の経営論
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2009年12月16日
アラウンド30歳の逆襲て言いますが
今週の東洋経済の記事に、
アラウンド30歳の逆襲という特集が組まれています。私もアラウンド30歳の一味ですので、黙ってはいられません。少し考えてみました。
ついったー上でも、少し波紋を呼んでいるようですが、以下の点について私なりに考えてみたことがあるので、備忘のためまとめてみます。
◆サイバーエージェント社長らに社会起業家がおおいに叩かれている件
別に叩かれているわけではないと思います。誌面の構成上、同時に掲載されている社会起業家として紹介されている人たちが、批判される形に見えてしまっていますが。批判しているとされる藤田さんも成毛さんも松本さんも決して、駒崎さんはじめ掲載されている方々を批判しているわけではないと思うのですが、どうでしょうか。
批判しているとされる方々のご意見は、至極真っ当な意見であり、別に批判をしているわけではない。社会起業家、ソーシャルベンチャーブームの中で、収益モデルがうまく作れないことの免罪符として社会起業やソーシャルビジネスが使われることも実際あるわけで、その点を批判しているだけでしょう。しっかりと、収益モデルをつくれて継続性もった事業構築に取り組んでいるNPO、社会起業家の皆さんは決して批判されていません。
多くの社会起業家もどき、社会起業家ワナビーがたたかれただけだと思います。彼らを昔は青年起業家だったのに、年を取って成功したら若い世代を叩いていると批判するのは少し早とちりではないでしょうか。
◆慶應SFC出身者が多い件
「さすがSFC」とか出身者が自賛しているのは、愛校心と茶目っ気から微笑ましくもあるので、それはそれで何も言いませんし、実際に、あの年代(1997年卒-2000年卒の世代)のSFCにはすごい人、突き抜けた人が比較的多いのは事実かと思います。ただ、今のSFCはどうかというと、ちょっと違う気がします。
SFC開設は1990年らしいので、SFC1999年卒以前の世代は、卒業生の就職先や進路などまったくわからない、前例がない状態で学部を選んでいるリスクテーカーですね。つまり、開設間もない実績のない学部、しかも湘南の田舎にできた不便な場所にある大学ということで、保守的な人はまず行かない学部だったかと思います。私も1996年に大学受験をしていますので、記憶にありますが、慶應大学の総合政策学部と環境情報学部というのはよくわからないし、入試問題も特殊っぽいので、という理由で、ほとんどの人は受験さえしませんでした。私の高校のクラスの同級生でSFCに行ったのはゼロです(慶應の他学部は15名ほどいるはず。ちなみに当時の早稲田は凋落期で人気なくクラスで1名のみ)。
そんな状況の中で、SFCに入った人たちは、かなりベンチャースピリットというかフロンティア精神のある人たちだったのではと推測します。なので、その後、普通に就職せずに、ベンチャーを起業したり、ベンチャーに就職したり、当時はまだ比較的マイナーだったコンサルや投資銀行に就職したり、した後に、30歳前後で頭角をあらわしているすごい人たちが多いのだろうと思います。
年を追うごとにSFCもブランド化していき、定評ある学部として認知されてからは、保守的でブランド志向の人たちも集まるようになり、三田化していったのではないかと思います。
いつの時代も、どこでも、フロンティアを切り拓くたくましい若い人たちがその後、大成する一方で、エスタブリッシュメントに乗っかるような優等生たちは高いレベルで平均値に収束し優秀な凡人となり、突き抜ける偉才になる例は少ない。ということでしょうか。
「ブランドがまだ確立されていない世界で、自分たちがフロンティアをいくべし」というのが偉才になる覚悟のある若い世代へのメッセージでしょうか。
週刊 東洋経済 2009年 12/19号 [雑誌]
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アラウンド30歳の逆襲という特集が組まれています。私もアラウンド30歳の一味ですので、黙ってはいられません。少し考えてみました。
◆サイバーエージェント社長らに社会起業家がおおいに叩かれている件
別に叩かれているわけではないと思います。誌面の構成上、同時に掲載されている社会起業家として紹介されている人たちが、批判される形に見えてしまっていますが。批判しているとされる藤田さんも成毛さんも松本さんも決して、駒崎さんはじめ掲載されている方々を批判しているわけではないと思うのですが、どうでしょうか。
批判しているとされる方々のご意見は、至極真っ当な意見であり、別に批判をしているわけではない。社会起業家、ソーシャルベンチャーブームの中で、収益モデルがうまく作れないことの免罪符として社会起業やソーシャルビジネスが使われることも実際あるわけで、その点を批判しているだけでしょう。しっかりと、収益モデルをつくれて継続性もった事業構築に取り組んでいるNPO、社会起業家の皆さんは決して批判されていません。
多くの社会起業家もどき、社会起業家ワナビーがたたかれただけだと思います。彼らを昔は青年起業家だったのに、年を取って成功したら若い世代を叩いていると批判するのは少し早とちりではないでしょうか。
◆慶應SFC出身者が多い件
「さすがSFC」とか出身者が自賛しているのは、愛校心と茶目っ気から微笑ましくもあるので、それはそれで何も言いませんし、実際に、あの年代(1997年卒-2000年卒の世代)のSFCにはすごい人、突き抜けた人が比較的多いのは事実かと思います。ただ、今のSFCはどうかというと、ちょっと違う気がします。
SFC開設は1990年らしいので、SFC1999年卒以前の世代は、卒業生の就職先や進路などまったくわからない、前例がない状態で学部を選んでいるリスクテーカーですね。つまり、開設間もない実績のない学部、しかも湘南の田舎にできた不便な場所にある大学ということで、保守的な人はまず行かない学部だったかと思います。私も1996年に大学受験をしていますので、記憶にありますが、慶應大学の総合政策学部と環境情報学部というのはよくわからないし、入試問題も特殊っぽいので、という理由で、ほとんどの人は受験さえしませんでした。私の高校のクラスの同級生でSFCに行ったのはゼロです(慶應の他学部は15名ほどいるはず。ちなみに当時の早稲田は凋落期で人気なくクラスで1名のみ)。
そんな状況の中で、SFCに入った人たちは、かなりベンチャースピリットというかフロンティア精神のある人たちだったのではと推測します。なので、その後、普通に就職せずに、ベンチャーを起業したり、ベンチャーに就職したり、当時はまだ比較的マイナーだったコンサルや投資銀行に就職したり、した後に、30歳前後で頭角をあらわしているすごい人たちが多いのだろうと思います。
年を追うごとにSFCもブランド化していき、定評ある学部として認知されてからは、保守的でブランド志向の人たちも集まるようになり、三田化していったのではないかと思います。
いつの時代も、どこでも、フロンティアを切り拓くたくましい若い人たちがその後、大成する一方で、エスタブリッシュメントに乗っかるような優等生たちは高いレベルで平均値に収束し優秀な凡人となり、突き抜ける偉才になる例は少ない。ということでしょうか。
「ブランドがまだ確立されていない世界で、自分たちがフロンティアをいくべし」というのが偉才になる覚悟のある若い世代へのメッセージでしょうか。
週刊 東洋経済 2009年 12/19号 [雑誌]
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