2009年04月15日

若者の挑戦を称賛する文化を

今年の就職活動生からの内定報告が続々と届き始めています。今年は昨年と180度変わって買い手市場となっておりますので、意中の会社から内定をもらった方は本当に喜びもひとしおですね。

私たちは、できあがった会社よりもできあがっていない会社にいって、会社を創りあげる側にまわることにチャレンジすべし、とのメッセージを一貫して発信してきました。

ここ数年も、外資戦略コンサルや外資投資銀行を蹴って、社員数十名のベンチャー企業に行ったり、外資ITコンサルを蹴って、10名以下のベンチャーに入社したり、国内大手IT企業を蹴って、社員10名程度のベンチャーに入社したりと、挙げればきりがないのですが、大手エスタブリッシュメント側に敢えて行かずに、これからの新しい会社に入社するたくましい若者が増えてきています。

いつの時代もエスタブリッシュメントな企業には、本当に優秀なエッジのたった層は、いかなくなるのでしょう。
よくアメリカでは最優秀層は起業やベンチャーに行くと言われますが、日本でも一部の最優秀層はそうなってきているように感じます。

今年の就職活動生の中の一人で、当社のGOOD FINDのユーザーでもあったはっしゅさんがブログで、就職活動について書かれているのを読んで感動してしまいましたので紹介します。

就職活動終了宣言 -ミームの死骸を待ちながら-

彼は私も何度もお会いしていますが、とても優秀です。どこの会社でもだいたい内定をもらえるぐらい優秀ですが、社員10名規模のベンチャー企業に入社を決めたそうです。

私は入社先のベンチャー企業もよく知っていますし、社長にもお会いしていますので、とても素晴らしい決断だなと思います。

ただ、ブログのコメント欄でレベルの低いコメントが第三者からいくつかされてしまっているのが残念です。

こうしてリスクをとってチャレンジする人に、
横やりを入れる先輩風を吹かす人たちはどうか黙っていてほしいですね。
自分がリスクをとった経験があるのならまだしも、自分は安定志向で、大企業を選んだ自分を正当化しようとする人間が、勇気ある決断をした後輩に言えることは何もありません。

また、
ベンチャーをひとくくりにして、ダメだ、やめとけと、偏見に満ちているのもどうかと思います。ベンチャーにはダメな会社も多いですが、素晴らしい会社もあります。

どうにかして、若者のチャレンジを称賛するムードにならないものでしょうか?老婆心だか先輩風だか知らないですが、少なくとも黙っててほしいですね。

yutaslogan at 23:23コメント(2)トラックバック(0) 

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人材発掘・育成 

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コメント一覧

1. Posted by さかずき。@リクナビを使わなかった人   2009年04月18日 11:29
ご無沙汰しています。
以前Dachincoの代表をしていた頃にインタビューしていただきました、酒井です。

全くもって、同感です。

ただ、
自分が大企業に新卒入社していれば
それを肯定して後輩にも伝えたいと思うのが人間心理なのでしょう。

(そういう意味で、自分は大企業に入社しつつもこの考えを持てる伊藤さんのバランス感覚には敬服します)

「若者のチャレンジを称賛する大人」
は、自分の周りを見ていると比較的多く存在している気もするんですが、

普通に大企業に就職して、そのまま定年まで行く予定のサラリーマンがそういった考えを持つのは、難しいでしょうね。

「若者のチャレンジを称賛する大人」
とつきあうか、サラリーマンとつきあうかによって、
就活する学生の意識も大きく変わってくると思います。


個人的な意見としては、
大企業に行った方が幸せな人がいるのも確かだし
ベンチャーで活躍できる人がいるのも確かなので、
自分に合った方を選べばいいのではないかと思います。

…どっちが合ってるか、間違うと大変ですけど。
(hashさんは大丈夫だと思いますが)
2. Posted by いとう   2009年04月20日 15:58
酒井さん
お久しぶりです。
コメントありがとうございます。

自分にあった方を選ぶというのも意外と難しいものですよね。

少なくとも個人の意志として挑戦すると決めた人に対して、称賛するムードはあって良いと思います。

もちろん、今の日本で、起業家やベンチャー側の人間が本当に称賛に値する人たちばかりかどうかという論点は別にありますが。

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Profile
伊藤 豊 スローガン株式会社 1977年11月に栃木県宇都宮市に生まれる。1996年私立開成高校卒業後、東京大学理科一類へ。文転し、文学部(行動文化学科心理学)卒業後、2000年に日本IBMに入社。システムエンジニア,関連会社にて新規ビジネス企画・プロダクトマネジャーを経て、本社のマーケティング部門にてプランニングワークに従事すると同時に、ベンチャー企業の設立に携わり、マーケティング、ウェブ系プロモーションを主に担当した後、スローガンを設立。現在に至る。 「人の可能性を引き出し 才能を最適に配置することで 新産業を創出し続ける」 スローガンGoodfindFacebookTwitterLinkedIn